PE9-015公共・政治経済 対策問題

政治・経済D 国際経済(2) 為替と国際通貨体制

他の条件が同じとき、円高(円の増価)を進める要因として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 4

正解

日本の金利がアメリカの金利に比べて上昇し、円建て資産の需要が高まること

この問題のポイント

為替レートを動かす要因を、外国為替市場での円の需要・供給として考えられるかを問う。金利差・貿易収支・物価と為替の対応が軸。

解説

変動相場制の下では、為替レートは外国為替市場における通貨の需要と供給で決まる。円を買う動きが強まれば円高、円を売る動きが強まれば円安になる。
円高要因の代表は次の通りである。

  • 日本の金利上昇(内外金利差の縮小・逆転):利回りの高い円建て資産で運用しようと円買いが増える
  • 輸出の増加・経常黒字の拡大:輸出代金のドルを円に換える円買いが増える
  • 日本の物価上昇率が相対的に低いこと:通貨の購買力が保たれ、長期的に円高要因となる(購買力平価の考え方)
    逆に、輸入増加・日本の低金利・高い物価上昇率・日本経済への不安は、いずれも円売りを促す円安要因である。2022年以降の円安が日米の金利差拡大で説明されたことは、金利差要因の典型例である。

ひっかけポイント
「金利が高い国の通貨は買われて高くなる」が原則。輸入増加や高インフレを円高要因とする逆張りの誤答が定番。

選択肢の確認

①「日本の輸入が急増し、代金支払いのための円売り・ドル買いが増えること」
誤り。
誤答理由: 輸入増加は代金支払いのための円売り・外貨買いを増やすため、円安要因である。円高要因とする向きが逆。

②「日本の物価上昇率がアメリカより高くなること」
誤り。
誤答理由: 物価上昇率が相対的に高い国の通貨は購買力が落ちて長期的に減価しやすい。購買力平価の考え方から円安要因である。

③「投資家が日本経済の先行きを不安視して円資産を手放すこと」
誤り。
誤答理由: 日本経済への不安から円資産が売られれば円の供給が増え、円安要因となる。円高の説明としては逆である。

④「日本の金利がアメリカの金利に比べて上昇し、円建て資産の需要が高まること」
正しい。
正解。日本の金利が相対的に上がると、利回りの高い円建て資産での運用を目指して外国為替市場で円買いが増え、円高が進む要因となる。

覚えるポイント

  • 日本の金利上昇・輸出増加・経常黒字は円高要因
  • 輸入増加・内外金利差の拡大(米高金利)は円安要因
  • 物価上昇率が低い国の通貨は長期的に増価しやすい

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

関連問題

PE9-014PE9-016