PE9-076|公共・政治経済 対策問題
世帯所得の分布のように一部の高額世帯が全体を引き上げるデータについて、代表値の読み方として最も適切なものはどれか。
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正解: 1
正解
平均値は中央値より高くなりやすいため、標準的な世帯の姿を知るには中央値も併せて確認すべきである
この問題のポイント
統計資料を読む際の代表値の選び方を問う。分布に偏りがあるとき平均値と中央値がずれる、という探究の基本技能が核心。
解説
代表値には主に2つがある。
- 平均値:全データの合計を個数で割った値。極端に大きい値(外れ値)の影響を受けやすい
- 中央値:データを小さい順に並べたときの真ん中の値。外れ値の影響を受けにくい
所得分布は、少数の高額所得世帯が分布の右側に長い裾を作るため、平均値が中央値より高くなる。実際、日本の世帯所得でも平均値を下回る世帯が全体の6割程度を占める。「平均所得」だけを見て「標準的な世帯」を想像すると、実態より豊かな姿を思い描いてしまう。
したがって、格差や生活水準を論じる資料読解では、平均値と中央値の両方、さらに分布の形(ヒストグラム)やジニ係数を確認するのが定石である。共通テストの資料問題では、この代表値の選択の適否そのものが問われる。
ひっかけポイント
「平均=真ん中の値」という思い込みを突く出題が定番。偏った分布では平均値は中央値からずれ、多数派の実感と食い違う。
選択肢の確認
①「平均値は中央値より高くなりやすいため、標準的な世帯の姿を知るには中央値も併せて確認すべきである」
✅ 正しい。
正解。所得分布は少数の高額世帯が右側に長い裾を作るため平均値が中央値より高くなりやすく、標準的な世帯像は中央値も併せて確認する必要がある。
②「平均値と中央値は定義が同じなので、常に一致する」
❌ 誤り。
誤答理由: 平均値と中央値は定義が異なる別の代表値であり、分布が偏れば両者はずれる。常に一致するのは左右対称な分布の場合だけである。
③「中央値は一部の高額世帯の影響を最も強く受ける代表値である」
❌ 誤り。
誤答理由: 外れ値の影響を強く受けるのは平均値の方であり、中央値は順位の真ん中の値なので高額世帯の影響を受けにくい。
④「平均値さえ見れば、所得分布の形は完全に分かる」
❌ 誤り。
誤答理由: 平均値だけでは分布の偏りや格差の程度は分からない。中央値・ヒストグラム・ジニ係数などを併用する必要がある。
覚えるポイント
- 平均値は外れ値に弱く、中央値は外れ値に強い
- 所得分布では平均値が中央値より高くなる
- 格差の分析は両方の代表値と分布の形で行う
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。