PE9-085公共・政治経済 対策問題

政治・経済A 現代日本の政治(4) 選挙・政党・世論

年齢別の投票率と人口構成の資料から読み取れる、いわゆるシルバー民主主義についての説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 1

正解

高齢層は人口が多いうえ投票率も高いため、有権者全体に占める実際の投票者では高齢層の比重が一層大きくなり、政治が高齢者向け政策に傾きやすいという議論がある

この問題のポイント

人口構成と投票率という2つの資料を掛け合わせて読む複数資料型の問題。「実際の投票者の構成」という合成量を導けるかが核心。

解説

日本の選挙をめぐる2つの事実を組み合わせると、重要な帰結が導かれる。

  • 人口構成:少子高齢化により、有権者に占める高齢層の割合がもともと大きい
  • 投票率:年代別に見ると、60歳代・70歳代の投票率は高く、20歳代の投票率はその半分程度にとどまることが多い
    この2つを掛け合わせると、実際に投票した人の構成では高齢層の比重がさらに増幅される。その結果、選挙で選ばれる政治家は高齢者向けの政策(年金・医療の維持など)を重視しやすく、教育・子育てなど将来世代向けの政策が後回しになりやすい、というシルバー民主主義の議論が生じる。
    ただし、高齢者が一枚岩で自己利益に投票しているわけではないという反論もある。18歳選挙権(2015年改正)には、若年層の政治参加を促す狙いも込められていた。

ひっかけポイント
人口と投票率のどちらか一方だけで判断させる選択肢が定番。2つの資料の「掛け算」で実際の投票者構成を考えるのが読解の鍵。

選択肢の確認

①「高齢層は人口が多いうえ投票率も高いため、有権者全体に占める実際の投票者では高齢層の比重が一層大きくなり、政治が高齢者向け政策に傾きやすいという議論がある」
正しい。
正解。高齢層は人口が多いうえに投票率も高いため、実際の投票者に占める比重が一層大きくなり、政治が高齢者向け政策へ傾きやすいというシルバー民主主義の議論がある。

②「若年層は人口が少ないが投票率が高いため、政治への影響力は最も大きい」
誤り。
誤答理由: 若年層は人口が少なく投票率も低いため、投票者に占める比重は小さくなりがちである。影響力最大という記述は逆である。

③「投票率は全ての年代で同じなので、人口構成だけが政治的影響力を決める」
誤り。
誤答理由: 投票率は年代によって大きく異なり、20歳代は60〜70歳代の半分程度にとどまることが多い。全年代同じという前提は誤り。

④「高齢層の投票率は他の年代より常に低い」
誤り。
誤答理由: 高齢層の投票率は各年代の中でも高い部類であり、常に低いという記述は事実と逆である。

覚えるポイント

  • 高齢層は人口も投票率も高く投票者に占める比重大
  • 政策が高齢者向けに傾くというシルバー民主主義論
  • 18歳選挙権は若年層の参加を促す改革

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

関連問題

PE9-084PE9-086