KZ-R7TB-01|歴史総合・世界史探究 対策問題
図は初期イスラーム時代の農業革新に関する地図で、カナートの建設時期(イスラーム時代以前/以降)が凡例で区別されている。カナートとはどのような施設か。

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正解: 2
正解
乾燥地帯で地下水を導く地下水路
この問題のポイント
カナートとは何かを問う問題。乾燥地帯で蒸発を防ぎながら地下水を導く地下水路という定義と、イスラーム世界での灌漑技術の伝播を押さえる。
解説
カナートは、山麓の地下水脈から耕地まで、地下にトンネルを掘って水を導く灌漑施設である。乾燥地帯では地表の水路だと水が蒸発してしまうため、地下を通すのが合理的だった。イラン高原で発達した技術である。
地上からは、掘削・保守用の縦穴が点々と並ぶ姿で確認できる。同じ仕組みは北アフリカではフォガラ、中央アジアや中国西部ではカレーズと呼ばれる。
図の凡例が「イスラーム時代以前/以降」を区別しているのは、7世紀以降のイスラーム帝国の拡大とともに、この技術が地中海世界へ広まったことを示すためである。
灌漑技術と新作物の導入で農業生産が高まったこの変化は、「イスラーム農業革命」とも呼ばれる。
ひっかけポイント
隊商宿(キャラバンサライ)・モスク・城壁はいずれもイスラーム世界の施設だが機能が違う。カナート=水利施設という対応を確実に。地域による呼び名の違いも小ネタで出る。
選択肢の確認
①「礼拝を行うモスク」
❌ 誤り。
モスクはイスラームの礼拝施設であり、地図が示す農業技術の伝播とは別の建築物である。
②「乾燥地帯で地下水を導く地下水路」
✅ 正しい。
カナートは山麓の地下水を蒸発を防ぎながら耕地へ導くイラン起源の地下水路で、乾燥地農業の基盤となる施設である。
③「外敵を防ぐ城壁」
❌ 誤り。
城壁は都市や集落を守る防御施設で、灌漑のための水利施設であるカナートとは役割が異なる。
④「隊商が宿泊する隊商宿」
❌ 誤り。
隊商が宿泊する施設はキャラヴァンサライと呼ばれるもので、交易路沿いの宿泊所である。
覚えるポイント
- カナートはイラン起源の地下水路(灌漑施設)
- 北アフリカではフォガラ、中央アジアではカレーズ
- イスラーム帝国の拡大とともに技術が西方へ伝播
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。