KZ-R8H-01歴史総合・世界史探究 対策問題

共通テスト図版チャレンジ令和8年度 本試験

グラフ1は日本の公定歩合と東京都の新規住宅着工戸数の推移(1955〜2000年)を示す。1980年代後半に住宅着工が急増している背景として最も適切なものはどれか。

KZ-R8H-01の問題図版
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正解: 3

正解

プラザ合意後の低金利政策で資金が不動産に流入した(バブル経済)

この問題のポイント

1980年代後半の住宅着工急増の背景を問う問題。プラザ合意後の超低金利で資金が不動産へ流入したバブル経済を、金利と着工数の2系列の関係から読み取る。

解説

1985年のプラザ合意で先進5カ国はドル高是正に合意し、円は1年余りで1ドル約240円から150円台へ急騰した。輸出産業が打撃を受ける円高不況を恐れた日本銀行は、公定歩合を段階的に引き下げ、1987年には当時最低の2.5%とした。
借入コストが下がると、あふれた資金は土地と株へ向かった。「土地の値段は下がらない」という土地神話のもと、地価と株価は実体経済を超えて高騰し、バブル経済が生まれた。
グラフで公定歩合の低下と並行して東京の住宅着工が急増するのは、この構図を示している。
1989年からの金融引き締めでバブルは崩壊し、1990年代の平成不況・不良債権問題につながる。

ひっかけポイント
公定歩合(金利)と住宅着工の2本の線の逆相関を読む問題。1970年代前半の着工増(列島改造ブーム)とバブル期を混同しないよう、年代を必ず確認する。

選択肢の確認

①「第1次石油危機で物価が急騰した」
誤り。
第1次石油危機は1973年で、グラフでは公定歩合が急上昇する局面に当たり、低金利下の住宅着工急増とは別である。

②「金融恐慌で銀行の貸出が停止した」
誤り。
金融恐慌は1927年に起きた銀行の取付け騒ぎで、昭和初期の出来事である。

③「プラザ合意後の低金利政策で資金が不動産に流入した(バブル経済)」
正しい。
1985年のプラザ合意後の円高不況対策として超低金利が続き、資金が土地・住宅へ流れてバブル経済となった。低金利と着工急増の並行がそれを示す。

④「朝鮮戦争の特需景気が起こった」
誤り。
朝鮮戦争の特需景気は1950年代前半の出来事で、1980年代後半とは30年以上のずれがある。

覚えるポイント

  • プラザ合意は1985年、G5によるドル高是正
  • 円高不況対策の低金利(公定歩合2.5%)が資金を不動産へ
  • バブル崩壊は1990年代初め、平成不況へ

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
  • 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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