KZ-R7TB-08|歴史総合・世界史探究 対策問題
グラフでは1960年代後半の山のあと、1970年代に軍人数が減少している。その背景として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る
正解: 3
正解
ベトナムからの撤退が進み、1973年の和平協定で米軍が撤兵したから
この問題のポイント
1970年代の米軍縮小の背景を問う問題。ニクソン政権のベトナム撤退と1973年のベトナム(パリ)和平協定という流れで、グラフの下り坂を説明する。
解説
1965年からの本格介入で、ベトナムの米軍は最大50万人を超える規模に膨らんだ。しかし戦況は泥沼化し、1968年のテト攻勢は「勝利が近い」という政府の説明を打ち砕いた。国内では反戦運動が高揚し、巨額の戦費はドルへの信認も揺るがせた。
1969年に就任したニクソン大統領は、戦争の「ベトナム化」(南ベトナム軍への肩代わり)を進めて米軍を段階的に引き揚げ、1973年のベトナム(パリ)和平協定で米軍は撤退を完了した。徴兵制も廃止され、軍は志願制へ移行する。
グラフの1970年代の減少はこの過程を示す。1975年にはサイゴンが陥落し、ベトナムは社会主義のもとで統一された。
米中接近やデタント(緊張緩和)と並行して進んだ、超大国アメリカの限界が露呈した局面である。
ひっかけポイント
朝鮮戦争の休戦は1953年で、その後の減少は1950年代の谷に対応する。年代の異なる縮小と取り違えないこと。ソ連解体(1991年)はグラフの範囲外である。
選択肢の確認
①「第二次世界大戦が終結したから」
❌ 誤り。
第二次世界大戦の終結は1945年で、その動員解除は1940年代後半の急減として現れている。1970年代の変化ではない。
②「ソ連が解体して冷戦が終わったから」
❌ 誤り。
ソ連の解体は1991年で、1980年ごろまでを示すこのグラフの範囲より後の出来事である。
③「ベトナムからの撤退が進み、1973年の和平協定で米軍が撤兵したから」
✅ 正しい。
正解。ニクソン政権はベトナム化政策で米軍を段階的に引き揚げ、1973年のベトナム(パリ)和平協定で撤退を完了した。1970年代の軍人数減少はこれを反映する。
④「朝鮮戦争が休戦したから」
❌ 誤り。
朝鮮戦争の休戦は1953年で、グラフでは1950年代半ばの減少に対応する。1970年代の減少の説明としては20年ずれている。
覚えるポイント
- ニクソンのベトナム化政策で段階的撤兵
- 1973年ベトナム(パリ)和平協定で米軍撤退、徴兵制廃止
- 1975年サイゴン陥落、ベトナム統一へ
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。