KZ-R8H-11歴史総合・世界史探究 対策問題

共通テスト図版チャレンジ令和8年度 本試験

図Ⅰ・Ⅱはローマ人の支配(インペリウム)が直接及んだ領域を示し、Ⅰは西地中海中心、Ⅱは地中海全域に及ぶ。ⅠからⅡへの拡大の間に起こった出来事として最も適切なものはどれか。

KZ-R8H-11の問題図版
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正解: 2

正解

東地中海のヘレニズム諸国を征服し、地中海全域がローマの支配下に入った

この問題のポイント

ローマの支配が西地中海から地中海全域へ広がる間の出来事を問う問題。前2〜前1世紀のヘレニズム諸国征服という、共和政ローマの東方進出の知識で解ける。

解説

ローマは3次にわたるポエニ戦争(前264〜前146年)でカルタゴを滅ぼし、まず西地中海の覇権を握った。図Ⅰはこの段階を示す。
続いてローマは東へ向かう。アレクサンドロス大王の帝国の後継であるヘレニズム諸国を、次のように征服していった。

  • 前168年ごろ〜 マケドニア・ギリシアを属州化
  • 前64年 セレウコス朝シリアを滅ぼす(ポンペイウス)
  • 前30年 プトレマイオス朝エジプトを併合(アクティウムの海戦の翌年)
    こうして地中海は全周をローマ領に囲まれ、「我らの海」と呼ばれる内海となった。図Ⅱはその完成形である。
    2枚の地図の差分(東地中海の有無)から時期を判定するのが、この種の図版問題の定石である。

ひっかけポイント
ゲルマン人の大移動(4世紀末〜)は帝国の縮小期、十字軍(11世紀末〜)・オスマン帝国は中世以降で、いずれも拡大期より後。時代の前後を大きく取り違えないこと。

選択肢の確認

①「オスマン帝国が地中海に進出した」
誤り。
オスマン帝国の地中海進出は14世紀以降であり、ローマのインペリウムの時代とは別の時代である。

②「東地中海のヘレニズム諸国を征服し、地中海全域がローマの支配下に入った」
正しい。
正解。前2〜前1世紀にマケドニア・ギリシア・シリア・エジプトを併合し、前30年のプトレマイオス朝滅亡で地中海全域がローマ領となった。図Ⅱはその姿である。

③「ゲルマン人の大移動が始まった」
誤り。
ゲルマン人の大移動は375年に始まる帝国後期の出来事で、領域が拡大するⅠからⅡへの間ではなく、むしろ帝国の解体期にあたる。

④「十字軍の遠征が行われた」
誤り。
十字軍は11世紀末からの中世の遠征で、古代ローマの領域拡大とは約1200年ずれている。

覚えるポイント

  • ポエニ戦争(前264〜前146年)で西地中海制覇
  • 前30年プトレマイオス朝エジプト併合で地中海統一
  • 地中海は「我らの海」と呼ばれた

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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