RS2-021|歴史総合・世界史探究 対策問題
鉄道国有法(1906年)について述べた記述として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正解
主要な民営鉄道を国が買収し、幹線の統一的な運営を図った
この問題のポイント
鉄道国有法を問う問題。1906年に主要な民営鉄道17社を買収し幹線を国有化した、という日露戦争後の政策で解ける。
解説
明治の鉄道は、官営の東海道線とともに、日本鉄道会社(上野・青森間)など民営鉄道が幹線の多くを建設・経営していた。営業距離では民鉄が官鉄を上回っていたのである。
日露戦争(1904〜05年)で軍事輸送の重要性を痛感した政府は、1906年、鉄道国有法を制定した。日本鉄道・山陽鉄道など主要幹線の民営鉄道17社を買収し、全国の幹線網を国家の手に統一したのである。
目的は、軍事輸送の一元化と、輸送体系・運賃の統一による経済発展の基盤づくりだった。以後、国鉄(国有鉄道)は日本の交通の大動脈となる。
なお約80年後の1987年、国鉄は中曽根内閣の行政改革で分割民営化されJRとなった。「1906年国有化→1987年民営化」という往復で整理すると忘れない。
ひっかけポイント
1906年の国有化と1987年の民営化(JR発足)の方向を混同させるのが定番。新幹線開業は1964年で、この法律とは無関係である。
選択肢の確認
①「この法律で新幹線が建設された」
❌ 誤り。
東海道新幹線の開業は1964年の東京オリンピック時で、鉄道国有法から58年後である。1906年の法律は在来幹線の所有・運営統一を扱う。
②「主要な民営鉄道を国が買収し、幹線の統一的な運営を図った」
✅ 正しい。
1906年の鉄道国有法で政府は主要民営鉄道17社を買収し、幹線網を国有鉄道として統一した。日露戦争後の軍事輸送と全国市場の効率化が背景にある。
③「すべての鉄道を民間に払い下げた」
❌ 誤り。
法律は民営鉄道の国有化を進めたもので、国有鉄道を民間へ払い下げていない。国鉄分割民営化は1987年で、方向も時代も異なる。
④「鉄道の新規建設を禁止した」
❌ 誤り。
既存幹線を統合し、国有鉄道網の整備を進める政策であって、新規建設を禁止する法律ではない。鉄道院はその後も路線を拡張した。
覚えるポイント
- 鉄道国有法は1906年、日露戦争後
- 主要民鉄17社を買収し幹線を国有化
- 1987年国鉄分割民営化(JR)と対で覚える
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。