RS2-031歴史総合・世界史探究 対策問題

歴史総合C 国際秩序の変化や大衆化と私たち(2) 第一次世界大戦と大衆社会

1928年の治安維持法改正の内容として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 1

正解

最高刑が死刑に引き上げられ、特別高等警察が全国に設置された

この問題のポイント

1928年の治安維持法改正を問う問題。最高刑の死刑への引き上げと特高警察の全国設置という、思想統制強化の内容で解ける。

解説

治安維持法は1925年、普通選挙法と同年に制定された。国体の変革や私有財産制度の否認を目的とする結社(共産主義運動を想定)を取り締まる法律である。選挙権拡大という「アメ」と、思想取締りという「ムチ」のセットだった。
1928年、最初の男子普通選挙で無産政党が議席を得ると、田中義一内閣は直後に共産党員を全国で大量検挙した(三・一五事件)。そして議会を通さない緊急勅令により治安維持法を改正し、最高刑を死刑に引き上げ、目的遂行罪を新設して適用範囲を広げた。
あわせて思想警察である**特別高等警察(特高)**が全国に設置された。
取締りの対象は共産主義者から自由主義者・宗教者へと拡大していき、戦時体制下の言論・思想統制の柱となった。廃止は敗戦後の1945年、GHQの指令による。

ひっかけポイント
制定(1925年)と改正強化(1928年)の2段階を区別する。1928年改正は議会ではなく緊急勅令による点、廃止は1945年である点も細かく問われる。

選択肢の確認

①「最高刑が死刑に引き上げられ、特別高等警察が全国に設置された」
正しい。
三・一五事件後の1928年改正で治安維持法の最高刑は死刑となり、思想取締りを担う特別高等警察も全府県へ設置された。普通選挙拡大と統制強化が並行した。

②「治安維持法そのものが廃止された」
誤り。
治安維持法は廃止されず強化され、1941年には予防拘禁などを含む全面改正も行われた。廃止は敗戦後の1945年である。

③「対象が経済犯罪に限定された」
誤り。
同法は国体変革や私有財産制度否認を目的とする結社を対象とし、単なる経済犯罪だけに限定されない。後には宗教団体などにも適用が拡大した。

④「違反者への刑罰が罰金のみになった」
誤り。
刑罰は罰金だけに軽減されず、最高刑を死刑へ引き上げた。1925年制定時の最高10年から著しく厳罰化した点が識別点である。

覚えるポイント

  • 治安維持法は1925年制定(普選法とセット)
  • 1928年改正で最高刑死刑・特高の全国設置
  • 契機は三・一五事件(共産党員大検挙)

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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