RS2-044|歴史総合・世界史探究 対策問題
1971年のドル・ショック(ニクソン・ショック)の内容として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正解
アメリカが金とドルの交換停止を発表し、戦後の固定相場体制が揺らいだ
この問題のポイント
ドル・ショック(1971年)の内容を問う。金・ドル交換停止の発表により固定相場体制が揺らいだ、という国際経済の転換点の理解が鍵。
解説
戦後の国際経済は、金と交換できるドルを基軸通貨とし、1ドル=360円のような固定相場で各国通貨を結ぶブレトン・ウッズ体制のもとで運営されていた。
しかしベトナム戦争の膨大な戦費や、西欧・日本の経済成長により、アメリカの経済力は相対的に低下し、金の流出が続いた。1971年8月、ニクソン大統領は金とドルの交換停止を突然発表した。これがドル・ショック(ニクソン・ショック)である。
同年末に1ドル=308円へ切り上げられたが固定相場は維持できず、1973年には主要国が変動相場制へ移行した。円高の進行と1973年の石油危機が重なり、日本の高度経済成長は終焉を迎える。「1971年ドル・ショック→1973年変動相場制・石油危機」の流れで整理したい。
ひっかけポイント
石油輸出の禁止(石油危機)と混同させる選択肢が定番。ドル・ショック(1971年)と変動相場制移行(1973年)の年のずれにも注意。
選択肢の確認
①「アメリカが金とドルの交換停止を発表し、戦後の固定相場体制が揺らいだ」
✅ 正しい。
ニクソン大統領は1971年、ドルと金の交換停止を発表し、ブレトンウッズ体制の固定相場を動揺させた。円は切上げを経て1973年に変動相場制へ移った。
②「アメリカが日本への石油輸出を禁止した」
❌ 誤り。
1973年の石油危機ではアラブ産油国が供給削減・価格引上げを行った。1971年のドル・ショックはアメリカによる金兌換停止で、対日石油禁輸ではない。
③「ドル紙幣の発行が世界的に禁止された」
❌ 誤り。
金との交換を停止してもドル紙幣の発行・流通は続いた。ドルそのものを世界的に禁止したのではなく、その価値を金で保証する制度を止めた。
④「日本が金本位制に復帰した」
❌ 誤り。
日本は昭和恐慌下の1931年に金輸出を再禁止して金本位制から離れ、1971年に復帰していない。問題となったのはドルを軸とする戦後通貨体制である。
覚えるポイント
- ドル・ショックは1971年8月、ニクソンが金・ドル交換停止を発表
- 背景はベトナム戦争の戦費などによる米経済力の低下
- 1973年に変動相場制へ移行、同年石油危機で高度成長終焉
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。