RS2-050|歴史総合・世界史探究 対策問題
1970年のいわゆる「公害国会」について述べた記述として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
公害関連の法律が一挙に14本成立・改正され、翌年の環境庁設置につながった
この問題のポイント
公害国会(1970年)の内容を問う。公害関連14法の一括成立と、翌年の環境庁設置につながったという流れを押さえる。
解説
高度経済成長は豊かさをもたらす一方で、水俣病・イタイイタイ病・四日市ぜんそくなど深刻な公害を生んだ。1967年に公害対策基本法が制定されたが、当初は経済発展との調和をうたう条項があり、規制は不十分だった。
被害者の運動と世論の高まりを受け、1970年末の臨時国会では公害問題が集中的に審議され、公害国会と呼ばれた。この国会で公害関連の14の法律が一挙に成立・改正され、基本法の経済調和条項も削除された。
翌1971年には、公害行政を一元的に担う環境庁が設置された(2001年に環境省へ昇格)。また四大公害訴訟は1971〜73年にすべて被害者側が勝訴し、企業の責任が確定した。基本法(1967)→公害国会(1970)→環境庁(1971)という順序が最重要である。
ひっかけポイント
「この国会で四大公害訴訟の判決」が引っかけ。判決は裁判所が1971〜73年に出したもので国会とは別。環境庁設置(1971年)を公害国会と同年とするずらしにも注意。
選択肢の確認
①「公害の存在が初めて否定された国会である」
❌ 誤り。
公害国会は深刻な公害の存在と政府の対応不足を受け、対策を強めた国会である。公害を否定したのではなく政策課題として正面から扱った。
②「公害対策基本法がこの国会で廃止された」
❌ 誤り。
1967年制定の公害対策基本法は廃止されず、1970年には経済との調和条項削除など規制強化の方向で改正された。廃止は1993年の環境基本法成立時である。
③「この国会で四大公害訴訟の判決が下された」
❌ 誤り。
四大公害訴訟の判決は裁判所が1971〜73年に出したもので、国会の立法手続ではない。公害国会は法律を成立・改正した。
④「公害関連の法律が一挙に14本成立・改正され、翌年の環境庁設置につながった」
✅ 正しい。
1970年の臨時国会では大気汚染防止法・水質汚濁防止法など公害関係14法が成立・改正された。規制を強化し、1971年の環境庁設置へつながった。
覚えるポイント
- 公害国会は1970年末、公害関連14法が成立・改正
- 公害対策基本法1967年→公害国会1970年→環境庁1971年
- 四大公害訴訟の判決は1971〜73年、すべて被害者側勝訴
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。