RS2-053|歴史総合・世界史探究 対策問題
高度経済成長期以降の農山村について述べた記述として最も適切なものはどれか。
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正解: 1
正解
若年層の流出により過疎化が進み、地域社会の維持が課題となった
この問題のポイント
高度成長期以降の農山村の変化を問う。若年層の都市流出による過疎化と、過密・過疎が同じ人口移動の両面であることの理解が鍵。
解説
高度経済成長期(1955〜73年ごろ)、農山村から太平洋ベルト地帯の都市部へ、集団就職などの形で大量の若年労働力が移動した。
その結果、都市では住宅不足・交通混雑・公害などの過密問題が、農山村では人口減少と高齢化による過疎問題が同時に発生した。過疎と過密は、一つの人口移動という現象の表と裏である。
過疎地域では学校の統廃合、鉄道・バス路線の廃止、農林業の担い手不足が進み、集落の維持自体が難しくなる地域も現れた。政府は1970年に過疎地域対策の立法を行い、その後も地域おこしや市町村合併が繰り返し課題となってきた。共通テストでは人口ピラミッドや人口移動のグラフとセットで、この構造を読み取らせる出題が多い。
ひっかけポイント
「過疎は都市部の現象」とする逆転の選択肢に注意。過密=都市、過疎=農山村という対応と、両者が同時進行した点を押さえる。
選択肢の確認
①「若年層の流出により過疎化が進み、地域社会の維持が課題となった」
✅ 正しい。
高度成長期に若年労働力が農山村から三大都市圏へ移り、農山村では過疎・高齢化が進んだ。交通・学校・医療や地域共同体の維持が課題となった。
②「農山村の人口は一貫して増え続けた」
❌ 誤り。
多くの農山村では人口、とくに若年層が減少した。一貫して増えたのは大都市圏側で、人口移動の向きが逆である。
③「過疎は都市部だけで発生した現象である」
❌ 誤り。
過疎は人口が流出する農山村、過密は人口が集中する都市で起こった。同じ人口移動が生んだ二つの現象を入れ替えている。
④「人口移動は政府によって禁止されていた」
❌ 誤り。
人口移動は法律で禁止されず、都市工業の労働需要や集団就職によって促進された。政府も全国総合開発計画などで地域格差への対応を試みた。
覚えるポイント
- 高度成長期に農山村から都市へ若年層が大量移動
- 都市の過密と農山村の過疎は同じ現象の両面
- 過疎地域対策の立法は1970年、地域社会の維持が継続課題
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。