RS3-019歴史総合・世界史探究 対策問題

歴史総合B 近代化と私たち(4) 近代化と現代的な諸課題

足尾銅山鉱毒事件で農民の救済を訴え、議員辞職後に天皇へ直訴を試みた人物はどれか。

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正解: 2

正解

田中正造

この問題のポイント

日本の公害問題の原点である足尾銅山鉱毒事件を問う問題。「議員辞職して天皇に直訴」の行動から田中正造を特定できる。

解説

産業革命が進んだ明治後期、銅は生糸と並ぶ重要な輸出品だった。栃木県の足尾銅山(古河市兵衛の経営)は日本最大級の銅山として増産を続けたが、その鉱毒が渡良瀬川に流れ込み、流域の農地や漁業に深刻な被害を与えた。

この被害を国会で追及し続けたのが、地元選出の衆議院議員田中正造である。彼は鉱業の操業停止を政府に求めたが受け入れられず、1901年には議員を辞職したうえで、明治天皇への直訴を試みた。直訴自体は失敗したが、事件は世論の大きな注目を集めた。

政府は根本的な操業停止ではなく、被害地の谷中村を廃村にして遊水池とすることで問題の沈静化を図った。田中正造は最後まで谷中村に残り、住民とともに闘い続けた。

この事件は日本の公害問題の原点とされ、産業革命の「光と影」を象徴する題材として歴史総合で頻出する。

ひっかけポイント
戦後の四大公害病(水俣病など・高度経済成長期)と時代を混同しない。また幸徳秋水は直訴文の起草に関わったとされるが、直訴を試みた本人は田中正造である。

選択肢の確認

①「内村鑑三」
誤り。
内村鑑三は無教会主義のキリスト教思想家で、不敬事件でも知られる。足尾銅山鉱毒事件の直訴者ではない。

②「田中正造」
正しい。
田中正造は足尾銅山鉱毒被害を国会で追及し、議員辞職後の1901年に明治天皇へ直訴を試みた。日本初期の公害問題を象徴する人物である。

③「片山潜」
誤り。
片山潜は労働運動・社会主義運動を指導し、労働組合期成会などに関わった。足尾鉱毒問題で直訴した人物ではない。

④「幸徳秋水」
誤り。
幸徳秋水は社会主義者・無政府主義者で、1910年の大逆事件で処刑された。足尾鉱毒被害農民を代表して直訴したのは田中正造である。

覚えるポイント

  • 足尾銅山鉱毒事件の追及者は田中正造(渡良瀬川流域)
  • 1901年に議員辞職して天皇へ直訴を試みた
  • 政府は谷中村を遊水池化して沈静化を図った

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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