RS3-020|歴史総合・世界史探究 対策問題
1890年に発布され、忠君愛国を学校教育の基本理念とした文書はどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正解
教育勅語
この問題のポイント
近代日本の教育理念を定めた文書の問題。「1890年・忠君愛国」というキーワードから教育勅語を選べる。
解説
明治政府は近代国家を支える国民の育成を急いだ。1872年の学制で学校制度の枠組みを作り、1886年の学校令で義務教育を整備したが、次に問われたのは「何を教育の根本精神とするか」であった。
こうして1890年に発布されたのが教育勅語(教育ニ関スル勅語)である。天皇の言葉という形式をとり、忠君愛国と親孝行などの儒教的道徳を国民教育の基本理念に据えた。大日本帝国憲法発布(1889年)の翌年という時期も重要である。
学校では天皇・皇后の写真(御真影)とともに教育勅語が式典で奉読され、国民道徳の絶対的基準として扱われた。内村鑑三が奉読時の敬礼を拒んで教職を追われた不敬事件(1891年)も、その権威の強さを示す。
敗戦後、民主主義教育への転換のなかで1947年に教育基本法が制定され、教育勅語は1948年に国会決議で排除・失効が確認された。
ひっかけポイント
学制(1872年・学校制度の創設)と教育勅語(1890年・教育理念の提示)の役割の違いを突く出題が多い。年号の入れ替えに注意。
選択肢の確認
①「大学令」
❌ 誤り。
大学令は1918年に大学制度を整備して公立・私立大学を認めた法令である。初等中等教育の忠君愛国理念を示す勅語ではない。
②「教育勅語」
✅ 正しい。
教育勅語は1890年に発布され、忠孝・忠君愛国を徳目として学校儀式や修身教育の中心となった。天皇制国家の国民道徳を支えた。
③「学制」
❌ 誤り。
学制は1872年に全国的学校制度を構想した教育法令で、1890年の忠君愛国を説く文書ではない。
④「教育基本法」
❌ 誤り。
教育基本法は1947年に制定され、個人の尊厳や教育の機会均等を掲げた。教育勅語に代わる戦後民主教育の基本法である。
覚えるポイント
- 教育勅語は1890年発布、忠君愛国が基本理念
- 学制は1872年で学校制度の創設(役割が別)
- 1947年教育基本法へ転換、1948年に勅語は排除・失効
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。