RS3-033|歴史総合・世界史探究 対策問題
浜口雄幸内閣が1930年に断行し、世界恐慌と重なって昭和恐慌を招いた政策はどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正解
金解禁(金輸出解禁)
この問題のポイント
昭和恐慌の原因となった政策を問う問題。浜口内閣・1930年・井上財政のキーワードから金解禁を選ぶ。
解説
第一次世界大戦中、各国は金本位制を停止しており、日本も1917年から金輸出を禁止したままだった。為替相場は不安定で、貿易の妨げになっていた。
浜口雄幸内閣の井上準之助蔵相は、為替相場の安定と、競争力のない企業の整理(産業合理化)をねらい、1930年1月に金解禁(金輸出解禁)を断行した。しかも実勢より円高の旧平価で解禁したため、輸出品の価格競争力はさらに低下した。
おりしも前年に世界恐慌が始まっており、円高と恐慌のダブルパンチで輸出は激減、物価は下落し、企業倒産と失業が急増した。これが昭和恐慌である。農村では生糸の対米輸出の崩壊で繭価が暴落し、豊作飢饉や東北の凶作もあって、娘の身売りや欠食児童が深刻な社会問題となった。
1931年末、犬養毅内閣の高橋是清蔵相は金輸出を再禁止して管理通貨制度に移行し、円安による輸出拡大と財政支出で恐慌からの脱出を図った。この井上財政と高橋財政の対比が頻出である。
ひっかけポイント
金解禁(井上・1930年・デフレ)と金輸出再禁止(高橋・1931年末・リフレ)の政策と人物の組合せ入れ替えが最頻出。「旧平価での解禁」が円高要因だった点も問われる。
選択肢の確認
①「傾斜生産方式」
❌ 誤り。
傾斜生産方式は第二次世界大戦後の1946年以降、石炭・鉄鋼へ資材を集中した復興政策である。1930年の金融政策ではない。
②「金解禁(金輸出解禁)」
✅ 正しい。
浜口雄幸内閣の井上準之助蔵相は1930年に金輸出を解禁し金本位制へ復帰した。緊縮・円高と世界恐慌が重なり昭和恐慌を深刻化させた。
③「金輸出再禁止」
❌ 誤り。
金輸出再禁止は1931年末、犬養毅内閣の高橋是清蔵相が実施し、恐慌からの回復へ向かう政策だった。金解禁とは逆である。
④「管理通貨制度への移行」
❌ 誤り。
管理通貨制度への移行は金輸出再禁止後に進んだ。浜口内閣は金本位制へ復帰しようとしたので方向が反対である。
覚えるポイント
- 金解禁は1930年、浜口内閣・井上準之助蔵相が旧平価で断行
- 世界恐慌と重なり昭和恐慌(農村の身売り・欠食児童)
- 高橋是清が1931年末に金輸出再禁止、恐慌脱出へ
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。