WT7-D25|歴史総合・世界史探究 対策問題
脱植民地化後の途上国が直面した共通の課題として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
モノカルチャー経済や人為的国境など、植民地時代の遺産に起因する経済的・政治的困難
この問題のポイント
脱植民地化後の途上国の共通課題を問う問題。モノカルチャー経済と人為的国境という植民地支配の遺産で解ける。
解説
政治的な独立を達成しても、植民地支配が残した構造はそのまま引き継がれた。これが多くの途上国を苦しめた共通の課題である。
第一にモノカルチャー経済。単一の一次産品の輸出に依存する経済は、国際価格の変動に翻弄され、工業化の資本も蓄積できない。旧宗主国や多国籍企業への経済的従属は新植民地主義とも呼ばれた。
第二に人為的国境。列強が民族・宗教の分布を無視して引いた境界線は、独立後にナイジェリアのビアフラ内戦やルワンダの民族対立など、深刻な紛争の火種となった。
加えて行政・技術人材の不足も深刻だった。「政治的独立は達成しても経済的自立は容易でない」という構造が、南北問題として国際社会の課題になっていく。
ひっかけポイント
「工業技術の過剰な発達」「旧宗主国との完全断絶」は実態と逆。人為的国境と紛争(ビアフラ・ルワンダ)を結び付ける因果説明が探究型出題の定番。
選択肢の確認
①「人口の急激な減少」
❌ 誤り。
独立後の途上国では医療の普及などにより人口が急増した地域が多く、急減ではない。
②「旧宗主国との関係の完全な断絶」
❌ 誤り。
旧宗主国との経済的な結び付きはむしろ残り、新植民地主義と呼ばれる従属関係が課題となった。
③「モノカルチャー経済や人為的国境など、植民地時代の遺産に起因する経済的・政治的困難」
✅ 正しい。
独立した多くの途上国は、単一の一次産品に依存するモノカルチャー経済や民族分布を無視した人為的国境という植民地支配の遺産を引き継ぎ、経済的従属や内戦・軍事政権に苦しんだ。
④「工業技術の過剰な発達」
❌ 誤り。
多くの途上国が直面したのは工業技術・資本・行政人材の不足であり、技術の過剰な発達ではない。
覚えるポイント
- 途上国の課題はモノカルチャー経済と人為的国境
- 経済的従属の継続は新植民地主義と呼ばれる
- この構造的格差が南北問題の中身
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。