WT9-C06|歴史総合・世界史探究 対策問題
1997年にアジアを襲った経済危機について述べた文として正しいものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
タイの通貨バーツの暴落から始まり、韓国・インドネシアなどへ波及した
この問題のポイント
1997年のアジア通貨危機を問う。タイのバーツ暴落から始まる連鎖という起点の理解と、リーマン・ショックとの区別が核心。
解説
前提として、1990年代の東南アジア・韓国は、海外からの短期資金の流入を追い風に高成長を続けていた。
1997年7月、ヘッジファンドなどの投機的な売りを浴びてタイの通貨バーツが暴落すると、資金は一斉に逃げ出し、危機はインドネシア・韓国などへ連鎖した(アジア通貨危機)。
- 韓国:IMFの管理下で厳しい構造改革を受け入れ
- インドネシア:経済混乱の中で30年続いたスハルト政権が1998年に退陣
短期資金の急激な流出入というグローバル金融の危うさを世界に示し、アジア域内の通貨協力(チェンマイ・イニシアティブ)の契機となった。
2008年のリーマン・ショックはアメリカの住宅バブル崩壊が発端であり、起点も時期も異なる。両者の区別は基本である。
ひっかけポイント
アジア通貨危機(1997年・タイ発)とリーマン・ショック(2008年・アメリカ発)の起点の入れ替えが定番。経済危機が政治変動(スハルト退陣)に直結した点も問われる。
選択肢の確認
①「アメリカのリーマン・ブラザーズ破綻が原因である」
❌ 誤り。
リーマン・ブラザーズの破綻は2008年の世界金融危機の引き金であり、11年後の別の出来事である。
②「危機の影響は東南アジアにとどまった」
❌ 誤り。
危機は韓国やロシア、ブラジルにも波及しており、東南アジアにとどまってはいない。
③「タイの通貨バーツの暴落から始まり、韓国・インドネシアなどへ波及した」
✅ 正しい。
1997年7月にタイの通貨バーツが投機的売りで暴落すると、危機は韓国やインドネシアへ連鎖し、韓国はIMFの管理下に入り、インドネシアではスハルトが退陣した。
④「日本の株価暴落から始まった」
❌ 誤り。
日本の株価暴落はいわゆるバブル崩壊で1990年前後の国内の現象であり、アジア通貨危機の発端ではない。
覚えるポイント
- 1997年タイのバーツ暴落から通貨危機
- 韓国はIMF管理下、インドネシアはスハルト退陣(1998年)
- リーマン・ショック(2008年)は米国発で別物
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。