WT9-C16|歴史総合・世界史探究 対策問題
1997年のイギリスから中国への香港返還で採用された制度はどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正解
一国二制度
この問題のポイント
香港返還で採用された一国二制度を問う。アヘン戦争以来の獲得史と、返還後50年間の高度な自治の保障という枠組みが核心。
解説
前提として、香港は3段階でイギリス領となった。アヘン戦争の南京条約(1842年)で香港島を割譲、アロー戦争後(1860年)に九竜半島南部を割譲、1898年に新界を99年間租借である。
新界の租借期限が迫る中、1984年の中英共同声明で返還が合意され、1997年7月、香港は中国へ返還された。アヘン戦争から155年ぶりである。
採用されたのが「一国二制度」で、返還後50年間は香港に資本主義体制と高度の自治を保障するという枠組みである。1999年のマカオ返還(ポルトガルから)でも同じ制度が使われた。
しかし2020年の国家安全維持法の施行以降、言論・選挙の自由の縮小が国際的な議論を呼んでいる。約束と現実の緊張という現代的課題として問われる。
ひっかけポイント
委任統治・信託統治は国際連盟・国連の制度で全くの別物。香港島割譲(1842年)・九竜(1860年)・新界租借(1898年)の3段階の獲得史も整理しておく。
選択肢の確認
①「租借制度」
❌ 誤り。
租借はイギリスが1898年に新界を99年間借りた形式で、返還後に採られた制度ではない。
②「一国二制度」
✅ 正しい。
1984年の中英共同声明に基づき1997年に香港が返還され、返還後50年間は資本主義体制と高度の自治を保障する一国二制度が採用された。1999年のマカオ返還も同様である。
③「委任統治」
❌ 誤り。
委任統治は第一次世界大戦後に国際連盟のもとで旧ドイツ領・旧オスマン領を統治した制度である。
④「信託統治」
❌ 誤り。
信託統治は国際連合のもとで置かれた制度で、香港返還の枠組みではない。
覚えるポイント
- 香港返還は1997年(アヘン戦争から155年)
- 一国二制度で50年間の高度な自治を保障
- マカオ返還は1999年(ポルトガルから)
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。