KZ-R8H-14|歴史総合・世界史探究 対策問題
グラフ2〜4が示す香港は、1997年にイギリスから中国へ返還された。返還後の香港に適用された仕組みとして最も適切なものはどれか。

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正解: 3
正解
一国二制度のもと、特別行政区として従来の資本主義体制の維持が認められた
この問題のポイント
1997年の香港返還後の統治の仕組みを問う問題。一国二制度・特別行政区・高度な自治という、返還交渉で約束された枠組みの理解が核心。
解説
1898年に租借された新界の期限が近づくと、イギリスと中国は香港の将来について交渉を重ね、1984年の中英共同声明で返還の枠組みに合意した。
鍵となったのが、鄧小平が提唱した「一国二制度」である。香港は中国の一部(一国)に戻るが、社会主義体制は適用せず、特別行政区として資本主義体制と生活様式を返還後50年間維持する(二制度)という構想だった。
1997年7月、香港は正式に返還され、アヘン戦争以来約150年に及んだイギリスの統治が終わった。国際金融センターとしての地位と法制度は維持され、「高度な自治」が約束された。
1999年にはポルトガル領マカオも同じ一国二制度の枠組みで返還されており、2つの返還は台湾統一への呼びかけも含め、中国の統一政策の一環としてセットで覚えたい。
ひっかけポイント
「返還と同時に計画経済化」は一国二制度の内容と正反対。返還相手と年号の組合せ(香港1997年・イギリスから、マカオ1999年・ポルトガルから)も頻出である。
選択肢の確認
①「国際連合の信託統治領として統治された」
❌ 誤り。
香港が国際連合の信託統治領となった事実はない。返還は中英2国間の共同声明に基づいて行われた。
②「ポルトガルとの共同統治が行われた」
❌ 誤り。
ポルトガルが関わるのはマカオ(1999年返還)であり、香港の統治にポルトガルは関与していない。
③「一国二制度のもと、特別行政区として従来の資本主義体制の維持が認められた」
✅ 正しい。
正解。1984年の中英共同声明に基づき、返還後の香港は特別行政区とされ、一国二制度のもとで従来の資本主義体制の維持が約束された。
④「返還と同時に社会主義の計画経済へ全面的に切り替えられた」
❌ 誤り。
一国二制度は社会主義体制を香港に適用しないことを核心とする仕組みで、返還と同時の計画経済化という説明は内容が正反対である。
覚えるポイント
- 1984年中英共同声明で返還の枠組みに合意
- 一国二制度・特別行政区・50年間の体制維持
- マカオ返還は1999年、ポルトガルから
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。