WT9-C19|歴史総合・世界史探究 対策問題
国際的な人の移動(移民・難民)について述べた文として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
グローバル化の進展とともに移民・難民は増加し、受け入れをめぐる対立が各国で政治問題化している
この問題のポイント
現代の移民・難民問題を問う。グローバル化に伴う増加と、受け入れをめぐる政治対立・ポピュリズム台頭という構図が核心。
解説
前提として、人の国際移動は19世紀の大移民時代から続く現象だが、グローバル化の進展で規模と速度が増した。
現代の移動には、より良い仕事を求める労働移民と、迫害や戦乱から逃れる難民がある。難民の保護は難民条約(1951年)とUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)が国際的な柱である。
2011年に始まったシリア内戦は数百万人の難民を生み、2015年には欧州難民危機としてヨーロッパに大量流入した。
受け入れ社会では、財政負担や文化摩擦への不安から反移民を掲げるポピュリズム政党が台頭し、イギリスのEU離脱の一因ともなった。移民の世紀と呼ばれた19世紀との比較、人道と国益の緊張という論点で、歴史総合と共通の最頻出テーマである。
ひっかけポイント
移民を19世紀だけの現象とする選択肢は、現代まで続く長期テーマであることを見落とさせるひっかけ。難民条約(1951年)とUNHCRの存在も基本知識。
選択肢の確認
①「難民は法的に存在しない概念である」
❌ 誤り。
難民は1951年の難民条約で定義された法的概念であり、UNHCRが保護を担っている。
②「移民は19世紀のみの現象である」
❌ 誤り。
移民は19世紀にも大規模だったが現代も続く現象であり、19世紀のみの現象ではない。
③「グローバル化の進展とともに移民・難民は増加し、受け入れをめぐる対立が各国で政治問題化している」
✅ 正しい。
労働移民の増加に加え、シリア内戦などによる難民の大量発生が2015年の欧州難民危機を招き、受け入れをめぐる対立が反移民を掲げる政治勢力の台頭につながっている。
④「21世紀に入り国際移動は消滅した」
❌ 誤り。
21世紀に入っても労働移民や難民の国際移動は増加しており、消滅していない。
覚えるポイント
- 難民保護の柱は難民条約(1951年)とUNHCR
- シリア内戦→2015年欧州難民危機
- 反移民ポピュリズムの台頭、ブレグジットの一因
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。