WT9-E03|歴史総合・世界史探究 対策問題
17〜18世紀のヨーロッパ諸国がとった重商主義政策の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
国家が貿易に介入し、輸出の拡大と植民地の獲得で国富の増大を図った
この問題のポイント
重商主義の定義を問う。国家が貿易に介入し輸出拡大と植民地獲得で国富増大を図る政策で、自由放任とは正反対という点が核心。
解説
前提として、17〜18世紀のヨーロッパ諸国は、常備軍と官僚制を支える財源を必要とし、経済を国力増強の手段とみなした。
重商主義は、金銀の蓄積や貿易黒字を国富と考え、国家が積極的に経済へ介入する政策である。
- 特権会社(東インド会社など)の設立
- 保護関税による国内産業の育成
- 植民地の獲得と市場の独占
フランスの財務総監コルベールの政策や、イギリスの航海法(1651年・オランダ船排除をねらう)が代表で、航海法は英蘭戦争の原因となった。
これを批判したのがアダム・スミスである。『国富論』(1776年)で、富の源泉は労働であり、国家の介入より自由放任と市場の働きこそが繁栄をもたらすと説いた。1776年がアメリカ独立宣言と同年である点も覚えておきたい。
ひっかけポイント
重商主義(国家介入)と自由放任主義(アダム・スミス)は正反対の関係で、内容の入れ替えが定番。目的は輸出の拡大であり輸入の最大化ではない。
選択肢の確認
①「国家は経済に一切介入しない政策である」
❌ 誤り。
国家が経済に介入しないという考えは、アダム・スミスが『国富論』(1776年)で説いた自由放任の立場である。
②「農業だけを重視する政策である」
❌ 誤り。
農業を富の源泉とみなすのは18世紀フランスのケネーらの重農主義であり、重商主義とは異なる。
③「輸入の最大化を目的とした」
❌ 誤り。
重商主義は輸入を抑えて輸出を拡大し貿易黒字を得ることを目的としており、輸入の最大化ではない。
④「国家が貿易に介入し、輸出の拡大と植民地の獲得で国富の増大を図った」
✅ 正しい。
金銀や貿易黒字を国富とみなし、特権会社の設立や保護関税、植民地獲得によって国家が経済に介入する政策で、フランスのコルベールやイギリスの航海法が代表例である。
覚えるポイント
- 重商主義=国家の貿易介入・輸出拡大・植民地獲得
- 代表はコルベール(仏)と航海法(英)
- アダム・スミス国富論(1776年)が批判
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。