WT9-E07|歴史総合・世界史探究 対策問題
19世紀のイギリスを中心とする国際金本位制の説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
各国通貨の価値を金に固定し、ポンドを基軸とする安定した国際決済の仕組みが成立した
この問題のポイント
19世紀の国際金本位制を問う。通貨価値を金に固定し、ポンドが基軸となった仕組みと、イギリスの金融覇権が核心。
解説
前提として、国際貿易が拡大すると、各国の通貨の価値を安定させ、決済を円滑にする共通の基準が必要になった。
イギリスは1816年、通貨ポンドの価値を金で定める金本位制を法制化した。19世紀後半には、ドイツ・フランス・日本(1897年)など主要国が次々と追随し、各国通貨が金を介して固定的に結ばれる国際金本位制が成立した。
「世界の工場」だったイギリスは、やがて貿易・海運・保険・投資で稼ぐ「世界の銀行」となり、ロンドンの金融街シティが国際決済の中心、ポンドが事実上の基軸通貨となった。
この体制は第一次世界大戦で停止され、戦間期の再建も世界恐慌で崩壊する。第二次世界大戦後はドルを基軸とするブレトン・ウッズ体制に引き継がれた。日本の金解禁問題とも絡む横断テーマである。
ひっかけポイント
基準は金であり銀ではない。金本位制の成立(19世紀)→大戦で停止→再建失敗と恐慌→ドル基軸へ、という通貨体制の変遷の順序が整序で狙われる。
選択肢の確認
①「各国が自由に通貨を発行し為替は常に乱高下した」
❌ 誤り。
金への固定により為替相場は安定していた。為替が大きく変動するのは1973年以降の変動相場制の下である。
②「銀だけが国際通貨とされた」
❌ 誤り。
19世紀後半に各国は銀本位から金本位へ移行しており、銀だけが国際通貨とされたわけではない。
③「為替相場は毎日政府が抽選で決めた」
❌ 誤り。
為替相場は金平価に基づいて決まるもので、抽選で決められることはない。
④「各国通貨の価値を金に固定し、ポンドを基軸とする安定した国際決済の仕組みが成立した」
✅ 正しい。
イギリスが1816年に金本位制を確立すると主要国が追随し、通貨価値を金に固定する国際金本位制が成立した。世界の銀行となったイギリスのポンドとロンドン金融市場が決済の中心となった。
覚えるポイント
- イギリスの金本位制確立は1816年
- ポンドとロンドンのシティが国際金融の中心
- 大戦で停止→戦後はドル基軸のブレトン・ウッズ体制へ
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。