WT9-E20歴史総合・世界史探究 対策問題

世界史探究E 地球世界の課題(2) 経済のグローバル化と格差の是正

20世紀後半の「緑の革命」の説明として正しいものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 1

正解

高収量品種の導入などで途上国の穀物生産が増大したが、格差や環境への影響も指摘された

この問題のポイント

緑の革命を問う。高収量品種による増産という光と、格差拡大・環境負荷という影の両面評価が核心。

解説

前提として、20世紀後半のアジアでは人口が爆発的に増加し、食料不足による大飢饉が懸念されていた。
1960年代以降、高収量品種の小麦・米の導入と、化学肥料・農薬・灌漑設備の整備により、インドや東南アジアの穀物生産は飛躍的に増大した。これを緑の革命と呼ぶ。インドは食料の自給をほぼ達成し、恐れられた大飢饉は回避された。
しかし影の側面も指摘される。

  • 肥料や設備を買える富農と買えない貧農の格差拡大
  • 灌漑用地下水の枯渇、化学肥料による土壌や水の汚染
  • 単一品種への依存による生態系の単純化
    増産の成功と、格差・環境という代償の両面を評価させるのが共通テストの定番の問い方であり、人口史・環境史とセットで出題される。森林を増やす植林運動ではない点にも注意。

ひっかけポイント
緑の革命は穀物増産の話であり、名前から植林運動と誤解させる選択肢が定番のひっかけ。光(増産)と影(格差・環境)の両面を含む選択肢が正解になる。

選択肢の確認

①「高収量品種の導入などで途上国の穀物生産が増大したが、格差や環境への影響も指摘された」
正しい。
1960年代以降、高収量品種の小麦や米に化学肥料と灌漑を組み合わせて途上国の穀物生産が急増した。一方で投入財を買える富農との格差拡大や地下水の枯渇など環境負荷も指摘される。

②「森林面積を増やす植林運動である」
誤り。
緑の革命は穀物の増産をめざした農業技術の転換であり、森林を増やす植林運動とは別のものである。

③「農薬の使用を全面禁止した運動である」
誤り。
緑の革命は化学肥料や農薬、灌漑の導入を伴っており、農薬の使用を全面禁止した運動ではない。

④「農業の完全な機械化を禁止した政策である」
誤り。
機械化を含む近代的農法の導入を進めた動きであり、機械化を禁止した政策ではない。

覚えるポイント

  • 緑の革命=1960年代以降、高収量品種で穀物増産
  • インドなどで飢饉を回避
  • 影の側面は格差拡大と環境負荷

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

関連問題

WT9-E19WT9-K01