WT9-K08歴史総合・世界史探究 対策問題

世界史探究D 諸地域の結合・変容(3) 帝国主義とナショナリズムの高揚

19世紀ヨーロッパのロマン主義について述べた文として正しいものはどれか。

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正解: 1

正解

理性偏重に反発し、感情や民族の伝統を重んじる芸術・思想運動だった

この問題のポイント

19世紀のロマン主義を問う。理性偏重への反発から感情と民族の伝統を重視し、ナショナリズムと結びついた点が核心。

解説

前提として、18世紀の啓蒙思想と古典主義は理性と形式の調和を重んじたが、フランス革命とナポレオン戦争の激動を経て、これへの反発が生まれた。
19世紀前半に広がったロマン主義は、理性よりも感情・想像力・個性を、普遍性よりも各民族の歴史と伝統を重んじる芸術・思想運動である。

  • 絵画:ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」
  • 文学:ユゴー『レ・ミゼラブル』、ハイネの詩
  • グリム兄弟:ドイツの民話を収集(グリム童話)
    民族の言語・歴史・民話への関心は、自民族の一体性を自覚させ、ナショナリズムの文化的側面を担った。ドイツ統一運動やギリシア独立への共感と共鳴した点が世界史探究らしい論点である。
    19世紀後半には、現実をありのままに描く写実主義・自然主義へと主流が移っていく。

ひっかけポイント
ロマン主義=感情・伝統の重視であり、理性偏重はむしろ批判した相手。ロマン主義とナショナリズムの結びつき(グリム童話・国民音楽)が探究的な問われ方。

選択肢の確認

①「理性偏重に反発し、感情や民族の伝統を重んじる芸術・思想運動だった」
正しい。
啓蒙の理性偏重や古典主義の形式への反発から、感情・想像力・民族の歴史と伝統を重んじた運動で、ドラクロワの絵画やグリム兄弟の民話収集が代表例である。

②「感情の表現を禁止する運動だった」
誤り。
ロマン主義は感情や想像力の表現を重んじた運動であり、感情の表現を禁じるものではない。

③「20世紀後半に始まった」
誤り。
ロマン主義は19世紀前半のヨーロッパで盛んになった運動であり、20世紀後半の始まりではない。

④「産業技術の礼賛だけを目的とした」
誤り。
産業技術の礼賛ではなく、中世や民族の伝統への憧れを特徴とする点で工業化への違和感も含んでいた。

覚えるポイント

  • ロマン主義=感情・想像力・民族の伝統を重視
  • ドラクロワ・ユゴー・グリム兄弟が代表
  • ナショナリズムの文化的側面を担った

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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