WT9-S09|歴史総合・世界史探究 対策問題
帝国の統治について、アケメネス朝・ローマ帝国・オスマン帝国に共通する特徴として最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
多様な民族・宗教を抱え、一定の自治や寛容を認めることで広域支配を維持した
この問題のポイント
帝国統治の共通性を問う。アケメネス朝・ローマ・オスマンに共通するのは、多様性を容認して広域支配を維持した点という比較の視点。
解説
前提として、複数の民族・宗教・言語を抱えて広大な領域を支配する国家を帝国と呼び、その統治の比較は世界史探究の中心テーマの一つである。
3帝国の共通点は多様性の容認である。
- アケメネス朝:服属した民族の宗教・慣習を尊重(バビロン捕囚からの解放が典型)
- ローマ帝国:属州の自治を認め、市民権を段階的に拡大(212年に全自由人へ)
- オスマン帝国:ミッレト制により、キリスト教徒・ユダヤ教徒の宗教共同体に自治を認めた
強制的な同化は反乱を招きコストが高く、寛容こそが帝国の持続の条件だったのである。
逆に、過酷な支配で憎悪を買ったアッシリアの短命さや、ヒンドゥー教徒への課税を復活させたムガル帝国のアウラングゼーブ期の動揺は、不寛容が帝国を揺るがした対照例として並べて問われる。
ひっかけポイント
強制的同化のみで統治したという選択肢は帝国の実像と逆。寛容な帝国(アケメネス・ローマ・オスマン)と不寛容で動揺した例(アッシリアなど)の対比が定番。
選択肢の確認
①「単一民族・単一宗教への強制的同化のみで統治した」
❌ 誤り。
三帝国はいずれも多様な民族と宗教を抱え自治や寛容を認めており、強制的同化のみで統治したという説明は当てはまらない。
②「文字や道路を持たなかった」
❌ 誤り。
ペルシアの王の道やローマの街道など道路網を整備し、文字による統治も行っていた。
③「領土が一つの都市に限られていた」
❌ 誤り。
いずれも複数の地域にまたがる広大な領域を支配しており、一都市に限られてはいない。
④「多様な民族・宗教を抱え、一定の自治や寛容を認めることで広域支配を維持した」
✅ 正しい。
アケメネス朝の服属民の宗教尊重、ローマ帝国の市民権拡大と属州の自治、オスマン帝国のミッレト制のように、多様性の容認が広域支配の持続を支えた。
覚えるポイント
- アケメネス朝=服属民の宗教を尊重
- ローマ=市民権の拡大、オスマン=ミッレト制
- 帝国の持続条件は多様性の容認という比較視点
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。