RN6-047|公共・倫理 対策問題
カントのいう自由(意志の自律)の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 3
正解
自由とは欲望のままに行為することではなく、自らが立てた道徳法則に自ら従う意志の自律のことである
この問題のポイント
カントにおける自由=自律という独自の自由観を問う問題。放縦(欲望のまま)との区別が核心である。
解説
一般に自由は「したいことを妨げられないこと」と考えられがちである。しかしカントによれば、欲望や衝動のままに行為することは、自然の因果法則に支配された他律にすぎない。食欲や名誉欲に動かされているとき、人は自分で自分を決定してはいないのである。
真の自由とは、実践理性が自ら立てた道徳法則に、自らすすんで従う意志の自律である。感性的な欲望に左右されず、自分の立てた法則によって自分を規定するとき、人間は自然の因果の連鎖を超えた自由な主体となる。
このようにカントにおいて自由と道徳は対立せず、道徳法則に従うことこそが自由の証しとなる。自律しうる存在だからこそ人間は人格として尊厳を持つ。ルソーの「自ら定めた法への服従は自由である」という思想を、倫理学の次元で深めたものといえる。
ひっかけポイント
「欲望の充足=自由」とする常識的な自由観がそのまま誤答になる。カントでは欲望に従うことはむしろ他律である。
選択肢の確認
①「自由とは、国家が法律によって国民に許可した行動の範囲のことである」
❌ 誤り。
誤答理由: カントの自由は国家が許可する行動範囲のことではなく、実践理性の自己立法という道徳的な概念である。
②「自由とは、自然の因果法則に完全に支配されて生きることである」
❌ 誤り。
誤答理由: 自然の因果法則への従属はまさに他律であり、自由はそれを超えて自己の立てた法則に従うことに成立する。
③「自由とは欲望のままに行為することではなく、自らが立てた道徳法則に自ら従う意志の自律のことである」
✅ 正しい。
正解。カントにとって自由とは、欲望からの解放ではなく、自ら立てた道徳法則に自ら従う意志の自律である。
④「自由とは、いかなる拘束もなく自己の欲望を満たすことである」
❌ 誤り。
誤答理由: 拘束なく欲望を満たすことは、感性的な衝動に支配された他律であり、カントのいう自由ではない。
覚えるポイント
- 自由=意志の自律(自ら立てた道徳法則に自ら従う)
- 欲望のままの行為は他律であって自由ではない
- 自律の能力が人格の尊厳の根拠
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。