RN7-025|公共・倫理 対策問題
鎌倉仏教に共通する特色について述べた文として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
多くの行の中から一つの行を選び取り、それに専念することで、身分や学識を問わず誰もが救われる道を開いた
この問題のポイント
選択・専修・易行という鎌倉仏教の共通の構造を、個々の宗派を横断して捉えられるかを問う問題。
解説
鎌倉仏教の諸宗派は、教えの内容こそ異なるが、共通する構造を持っている。
第一に選択。法然は念仏、道元は坐禅、日蓮は唱題というように、数ある行の中からただ一つの行を選び取った。第二に専修。選んだその一つの行にひたすら専念することを求めた。第三に易行性。選ばれた行は、造寺造仏の財力や難解な教学の習得を必要とせず、身分や学識を問わず誰にでも開かれたものであった。
奈良・平安の仏教が、造寺造仏の財力や教学の習得を要し、事実上貴族や学僧のものであったのに対し、鎌倉仏教は救いの条件を一つの行に絞り込むことによって、武士や農民を含む万人に開かれた仏教となった。末法の世の凡夫という人間観の深まりが、この単純化と民衆化を支えていた。日本の仏教が真に民衆のものとなったのは、この鎌倉仏教によってである。
ひっかけポイント
鎌倉仏教の方向性は「単純化・専修・民衆化」であり、教学や戒律の複雑化・エリート化とする記述は正反対。国家統制の強化は奈良仏教の特徴である。
選択肢の確認
①「現世利益の祈禱を中心とし、死後の救済への関心を否定した」
❌ 誤り。
誤答理由: 鎌倉仏教の中心は死後の往生や成仏など救済の問題であり、現世利益の祈禱を中心とし死後への関心を否定したという記述は誤りである。
②「多くの行の中から一つの行を選び取り、それに専念することで、身分や学識を問わず誰もが救われる道を開いた」
✅ 正しい。
正解。鎌倉仏教は一つの行を選択して専修する易行の教えであり、身分や学識を問わず万人に開かれた仏教となった。
③「難解な教学の習得と厳しい戒律の厳守を万人に義務づけ、仏教を一部のエリートのものとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 難解な教学と厳格な戒律を万人に課すのは旧仏教的なあり方で、行を単純化して民衆に開いた鎌倉仏教の方向と逆である。
④「国家による僧侶の統制を強化し、民衆への布教を全面的に禁止した」
❌ 誤り。
誤答理由: 国家による僧侶統制の強化と民間布教の禁止は奈良時代の仏教の特徴であり、民衆の中へ広がった鎌倉仏教の説明ではない。
覚えるポイント
- 選択(一つの行を選ぶ)・専修(それに専念)
- 易行だから身分・学識を問わず万人に開かれた
- 仏教の民衆化を実現した
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。