JT2-A31|歴史総合・日本史探究 対策問題
江田船山古墳出土の鉄刀や好太王碑のような金石文の史料的価値として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
同時代に刻まれた文字資料として、文献の乏しい時代の政治や外交を伝える
背景・因果
金石文(金属や石に刻まれた文字)は、同時代性の高い一次資料である。江田船山古墳の鉄刀はワカタケル大王の支配の広がりを、好太王碑は4世紀末の倭と高句麗の交戦を伝える。
覚えるポイント
『日本書紀』のような後世の編纂物と、金石文のような同時代資料を突き合わせるのが古代史の方法。碑文の解釈に諸説がある点も含めて出題される。
選択肢別の検討
① ❌ 誤答「文字がないため美術品としての価値しかない」
鉄刀・石碑には実際に文字が刻まれているため、文字のない美術品ではない。造形だけでなく銘文内容が政治・外交を伝える点に史料価値がある。
② ❌ 誤答「近代に作られた記念碑である」
どちらも古代に作られた同時代資料で、近代の記念碑ではない。好太王碑は414年建立、江田船山鉄刀も5世紀の資料とされる。
③ ✅ 正解「同時代に刻まれた文字資料として、文献の乏しい時代の政治や外交を伝える」
金属や石に同時代の文字を刻んだ金石文は、後世の編纂史書が乏しい時代の一次資料となる。鉄刀銘は大王権力、好太王碑は倭と高句麗の交戦を考える根拠である。
④ ❌ 誤答「後世の編纂物なので信頼できない」
江田船山古墳の鉄刀銘や好太王碑は出来事に近い古代に刻まれた資料で、後世の編纂物ではない。ただし立場や碑文解釈の検討は必要である。
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。