KZ-R6HB-11|歴史総合・世界史探究 対策問題
1890年代の建設ピークを支えたのはフランス資本だった。ロシアとフランスが接近した国際的背景として最も適切なものはどれか。

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正解: 2
正解
ドイツが再保障条約の更新を拒否したため、孤立したロシアがフランスと同盟を結んだ
この問題のポイント
露仏同盟成立の国際的背景を問う問題。ビスマルク引退後のドイツが再保障条約の更新を拒み、孤立したロシアと孤立していたフランスが結び付いた流れを押さえる。
解説
ドイツのビスマルクは、普仏戦争で奪ったアルザス・ロレーヌをめぐるフランスの報復を恐れ、フランスを孤立させる同盟網を築いていた。ロシアとの再保障条約(1887年)はその要である。
しかし1890年、新皇帝ヴィルヘルム2世と対立したビスマルクは辞職し、ドイツは再保障条約の更新を拒否した。
行き場を失ったロシアに手を差し伸べたのが、同じく孤立していたフランスである。両国は1891〜94年に露仏同盟を成立させ、フランスの資本がシベリア鉄道をはじめとするロシアの工業化へ大量に流れ込んだ。グラフの1890年代の建設ピークは、この同盟の経済面での表れである。
ビスマルクの同盟網は崩れ、ヨーロッパは三国同盟対露仏同盟(のち三国協商)の対立構造へ向かい、第一次世界大戦の遠因となる。
ひっかけポイント
順序は、再保障条約の更新拒否(1890年)→露仏同盟(1891〜94年)。イギリスが協商側に加わるのは1904年(英仏協商)・1907年(英露協商)で、1890年代はまだ光栄ある孤立の立場である。
選択肢の確認
①「フランスがドイツと同盟してロシアを圧迫したため」
❌ 誤り。
フランスとドイツは普仏戦争以来アルザス・ロレーヌをめぐって対立しており、両国の同盟という説明は当時の国際関係と正反対である。
②「ドイツが再保障条約の更新を拒否したため、孤立したロシアがフランスと同盟を結んだ」
✅ 正しい。
正解。1890年にドイツが再保障条約の更新を拒否すると、孤立したロシアはフランスと接近し、1891〜94年の露仏同盟の成立とともにフランス資本が流入した。
③「イギリスがロシアと同盟してドイツを包囲したため」
❌ 誤り。
1890年代のイギリスは特定の同盟に加わらない光栄ある孤立の立場で、ロシアと同盟してはいない。英露協商は1907年である。
④「ロシアが三国同盟に加入したため」
❌ 誤り。
三国同盟はドイツ・オーストリア・イタリアの同盟であり、ロシアは加入していない。ロシアはむしろその対抗軸を形成した側である。
覚えるポイント
- 1890年ビスマルク辞職・再保障条約更新拒否
- 露仏同盟は1891〜94年に成立
- フランス資本がシベリア鉄道など工業化を支えた
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。