RS-C3-01歴史総合・世界史探究 対策問題

歴史総合C 国際秩序の変化や大衆化と私たち(3) 経済危機と第二次世界大戦

1930年代の日本経済に関する記述として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

高橋是清蔵相のもとで金輸出再禁止・円安と財政支出により輸出が伸びた

この問題のポイント

1930年代の日本経済を問う問題。高橋是清蔵相の金輸出再禁止・円安・積極財政による景気回復という高橋財政の理解で解ける。

解説

浜口内閣が1930年に断行した金解禁(金本位制復帰)は、世界恐慌と重なって深刻な昭和恐慌を招いた。輸出は激減し、農村では生糸価格の暴落と豊作飢饉・凶作が重なって娘の身売りが社会問題化した。
1931年末に成立した犬養内閣の蔵相高橋是清は、政策を180度転換する。

  • 金輸出再禁止:金本位制を離脱し、管理通貨制度へ移行
  • 円安の進行を容認し、綿織物などの輸出を拡大
  • 赤字国債を発行し、軍事費・農村救済の時局匡救事業へ財政支出
    この結果、日本は主要国の中でいち早く恐慌から回復した。世界的にみても先駆的な景気政策とされる。
    ただし回復後に高橋が軍事費を抑制しようとすると軍部と対立し、二・二六事件(1936年)で暗殺された。財政は歯止めを失い、軍拡へ突き進む。

ひっかけポイント
金解禁(浜口・井上財政、緊縮)と金輸出再禁止(犬養・高橋財政、積極)の政策の方向を混同しない。「金解禁を続けて回復」は正反対の記述である。

選択肢の確認

①「重化学工業は縮小し、軽工業だけが成長した」
誤り。
1930年代には軍需の拡大などを背景に重化学工業が成長した。重化学工業が縮小して軽工業だけが成長したわけではない。

②「農村の困窮は起こらず、都市部だけが不況となった」
誤り。
生糸価格の暴落や凶作によって農村の困窮も深刻化し、欠食児童や娘の身売りが社会問題となった。不況が都市部だけに限られたという説明は誤りである。

③「金解禁を続けたことで昭和恐慌からいち早く回復した」
誤り。
1930年の金解禁は円高と緊縮を招き、世界恐慌と重なって昭和恐慌を深刻化させた。回復は金解禁の継続ではなく、1931年の金輸出再禁止後に進んだ。

④「高橋是清蔵相のもとで金輸出再禁止・円安と財政支出により輸出が伸びた」
正しい。
高橋是清は金輸出を再禁止して円安を導き、赤字国債を用いた積極財政を行った。輸出の伸長と軍需を含む財政支出によって日本は比較的早く恐慌から回復した。

覚えるポイント

  • 高橋財政=金輸出再禁止・円安・赤字国債
  • 日本は主要国で最も早く恐慌から回復
  • 高橋是清は二・二六事件(1936年)で暗殺

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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